2.レジュメの基礎 ①箇条書きと項目名の基礎 

 さて、プレゼンは内容をまとめた資料であるレジュメに基づいて行うのが基本です。その上でレジュメは箇条書きで内容を記していくのが普通です。そこでまずは、箇条書きとはどのような特徴を持つ形式なのかを押さえておくことにします。

目次

箇条書き

 箇条書きとは、文章を事項ごとに改行して分けていって並べる書き方です。ただし、箇条書きをわかりやすく示すためには、工夫がいります。その説明のために、以下の文章を例として使います。

これを箇条書きに変えたのが以下になります。

 文章の内容を全く同じように箇条書きにすると、文字数や行数がかえって増える場合もあります。それでも、プレゼンを聴きながらレジュメの内容を理解するためには、箇条書きの方が分かりやすいのです。文章であれば、自分のペースで読み進められるし、遡って読み直すことも可能です。なので、文意をより深く読み取るべく行ったり来たりすることができます。ところが、発表は前へと進み続けていくために、それができません。むしろ発表内容を先取りするように目で追いやすいことが必要となります。その際には、細かく項目ごとに区切れている方が内容を読み取りやすいくなります。
 ただし、文章だと段落の冒頭のみを1文字分下げているので、複数の行に渡ったときに目で追いにくくなります。むしろ箇条書きのように字下げをすべてそろえている方が見やすくなります。

箇条書きのマーク

 ただし、先の箇条書きは、まだ読みにくいままです。多くの項目が2行にわたっているためです。内容を読めば、2行目は1行目の続きだと分かりますが、ぱっと見ただけでは別の項目がどうか区別できません。レジュメでは、単なる単語だけではなく文章での説明も必要になってくるので、2行にわたることもあり、読みにくくなってしまいます。そこで、以下のように、各項目の最初にそこから新たな項目が始まることを示すマークを置いた方が読みやすくなります。

項目名の書式変更

 ただし、これでもまだレジュメに使う箇条書きとしては、未完成です。レジュメではそれなりの分量の箇条書きを作成することになります。となると、いくら箇条書きで事項を区切ったとしても、そのまま羅列し続けていってしまえば、結局のところ見た目からの理解が難しくなってしまいます。なので、箇条書きは同じような内容ごとに、ブロックを分けていく必要があります。その際に、個々のブロックの内容を端的に示す項目名を付けていきます。上の例でいえば、一番上の箇条書きは項目名に直せます。ただし、項目名のマークがそのままだと、他の項目名と違いが分かりません。なので、以下のように項目名は冒頭のマークをかえる必要があります。

箇条書きの字下げと項目名の書式変更

 しかし、これでもまだあまり分かりやすくありません。項目名はその項目の内容の全体像を示すものなので、できるかぎり目立たせた方が分かりやすくなります。にもかかわらず、項目名と箇条書きが行頭に揃っており、字体も一緒であるため、せっかくの項目名が分かりにくくなってしまっています。そこで以下のように、項目名を太字にして、箇条書きの冒頭に空白を置いてみます。こうすると、項目名が目立って分かりやすくなります。

まとめ

 さて、箇条書きの特徴をまとめておきます。

  • 箇条書きでは文章の冒頭にマークを付けて、項目ごとに区分を行う
  • 箇条書きの内容を示す項目名を冒頭に掲げる
  • 項目名を見やすくするために、箇条書きの冒頭には空白を置く

 ただし内容が少なければ、これだけでも構わないのですが、レジュメはもっとたくさんの内容になります。そうなると、ここまでのことだけでは決して見やすいものとはなりません。見やすいレジュメを作成するためには、さらに設定を整えていく必要があります。というわけで、レジュメにおける箇条書きと項目名のより詳しい整え方について、さらに説明していくことにします。


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